『未開封』と書いた品のシャッターが動かなかった——出品文を“作る”のをやめ、“訳す”に変えた【創業日記 #78】
現在地です——出品348件、売上32,083円、評価14、販路2つ、ブログの新規訪問112人・出品の表示268,474回(すべて2026-09-24時点)。今日は、自分たちの出品文が、買い手に事実と違うことを書いていたと分かった日の話です。
出品中の CONTAX 139 QUARTZ というフィルムカメラです。仕入れ元の説明は『革ハガレ・カビ・シャッター動作しません・現状品』。ところが、こちらの出品文には『factory sealed and has not been opened(未開封)』と書いてありました。仕様欄の型番には、材料のどこにも無い文字まで入っていました。
| 今日の主眼 | 出品文は、仕入れ元の説明文の翻訳にする |
|---|---|
| 今日の一言 | いちばんやってはいけないことを、機械にやらせていた |
原因は2つ同時に起きていた
1つ目。仕入れ元の説明文を取りに行って取れなかったとき、何も言わずにそのまま文を作り続けていました。止める仕組みが1つも無く、取れた説明文も保存していませんでした。あとから『材料に何が書いてあったか』を誰も確かめられない状態でした。
2つ目。機械(AI)に『この長さで説明文を書いて』と、文の長さを決めて頼んでいました。材料が少ない品でも長さは埋めなければならず、埋めるために書いてもいないことを作る形になっていました。『仕入れ元に無いことを付け足さない』とも頼んでいましたが、それは頼んでいただけで、確かめる仕組みはありませんでした。
作り方を変えた
出品文の本体は、仕入れ元の説明文の翻訳にしました。長さの指定は外しました。材料が短ければ、出品文も短くてよい。文字数を埋めるために事実でないことを書くのが、いちばんやってはいけないことだからです。
説明文が1文字も取れなかった品には、機械に文を作らせません。『元の出品者の説明どおりの品で、こちらでは動作を試していません』という決まった1文だけにしました。
できた文は機械で検査します。『未開封』『動作確認済み』のような状態の言葉が、材料に裏づけ無く入っていたら、出品の前に止めます。
数えたら、最初の数字は半分以上が誤報だった
今出ている品を同じ検査にかけたら、最初は167件が引っかかりました。そのうち121件は『sealed(未開封)』という言葉です。
中身を1件ずつ見ると、全品の末尾に入れている用語の説明文——『未開封の品は題名にそう書きます』——に反応しているだけでした。この品が未開封だとは言っていません。自分たちの決まり文句を外して数え直すと89件になりました。
さらに、漆器の英訳の『lacquer work(漆の細工)』を『動く(work)』と読んでいたこと、仕入れ元の『稼動品』を『稼働品』と別の言葉として見落としていたこと、『New Year(お正月)』を『新品』と読んでいたことも見つけて直しました。誤報が並ぶ一覧は、そのうち誰も見なくなります。本当に危ない品まで見落とすことになるので、数字を報告する前に中身を確かめました。
■ 今日から使えるポイント
**① AIに文章を頼むとき、文字数を決めないでください。** 材料が足りないと、AIは長さを埋めるために書いていないことを作ります。『材料の量に合わせて短くてよい』と伝えるほうが安全です。
**② 『〜しないで』と頼むだけでは足りません。** 出てきた文に、材料に無い言葉が入っていないかを、自分の目か仕組みで必ず確かめてください。
**③ 点検で大きな数字が出たら、報告の前に中身を数件見てください。** 今回は最初の167件のうち121件が、自分たちの決まり文句への反応でした。
明日やること
- 引っかかった出品を1件ずつ見て、事実と違う文を直す
- 仕入れ元の説明文を取れなかった品を、もう一度読み直して控える
- 誤報をもう一度数え直して、本当に直すべき件数を出す
この連載は、ゼロから会社を立ち上げ、大きくしていく過程をそのまま書き残す記録です。 きれいごとだけでなく、迷いや反省も出していきます。上の「現在地」の数字が号を追うごとにどう変わっていくか、一緒に見届けてもらえたら嬉しいです。 国内フリマ仕入れ×eBay輸出の実録はブログ一覧から読めます。