「ドライバー7本なら、見れば分かるんじゃないですか」——現場の一言が、機械の読み落としを言い当てた【創業日記 #69】
現在地です——出品91件、売上15,399円、評価9、販路2つ、直近30日のブログ新規訪問133人・出品の表示59,750回(すべて2026-09-01時点)。今日は、機械が見ているつもりで見ていなかった場所を、現場の一言で言い当てられた話です。
重さが分からず、送料を出せないまま止まっていた品が14件ありました。その中の7件が、同じゴルフのドライバー。オーナーに状況を説明すると、こう返ってきました。「ドライバー7本であれば、見れば分かるんじゃないですか。機械だから分からないのか」。
| 今日の主眼 | 「見れば分かる」を機械にやらせるとき、人が無意識にやっている除外を条件として書き出す |
|---|---|
| 今日の一言 | 指摘されて初めて、自分が見ていなかった場所に気づいたときの気恥ずかしさ |
「分からない」と諦めていた場所に、答えは書いてあった
重さが分からない品は、送料を間違えて出さないための安全側の歯止めとして、これまで機械的に止めていました。仕入れ元が付けている分類ラベルと、eBayのカテゴリだけを見て、両方に手がかりが無ければ「分からない」で終わり。ドライバー7本もそこで止まっていた1つでした。
オーナーの一言を受けて品名を見直すと、答えはそこに書いてありました。「ホンマ ツアーワールド」。ゴルフのドライバーだと、人間なら3歳児でも読める言葉です。機械はラベルとカテゴリしか見ておらず、品名そのものを読む段が仕組みの中に無かった。見ていなかったのではなく、そもそも見る場所として作っていなかったのです。
「見れば分かる」をそのまま機械にやらせると、今度は逆に間違える
品名から種類を読む段を足すこと自体は、その日のうちにできました。ただし、単純に「ドライバーという言葉があればゴルフ」とはしませんでした。ドライバーは工具にもあります。同じやり方で他の品も見直すと、カメラの付属資料集を品名の言葉だけでカメラ本体の重さとして数えてしまうような、逆方向の間違いも起こり得ることが分かりました。
そこで「ゴルフの文脈がある語と一緒に出てきたときだけ、ゴルフの意味でドライバーを読む」「印刷物や資料を指す語が入っていたら、その品名では判定しない」という条件を加えました。人間が品名を読むとき無意識にやっている除外を、1つずつ言葉にして条件へ落とす作業です。ここを省くと、今度は別の品を巻き込んで間違えます。
テストは、作った例文ではなく実際に間違えていた14件で組んだ
条件を書いたあと、確かめ方も変えました。自分で考えた分かりやすい例文でテストを書くと、たいてい実物より読みやすい言葉を選んでしまい、テストは通るのに現場では読み落とす、ということが起こります。今回は、実際に取り違えていた14件の品名をそのままテストの材料にしました。多少表記が揺れていても、現物の言葉で通ることを確認してから、直しを確定させています。
今日から使える形にすると
ひとつ。現場の人の「そんなの見れば分かるじゃないですか」は、技術の言葉になっていなくても、仕様の欠陥を指す一級の報告です。専門用語で来ないからと聞き流さない。
ふたつ。機械に「見れば分かる」をやらせるときは、人間が無意識にやっている除外——今回でいう文脈や例外——を、条件として1つずつ書き出してください。そこを省くと、直したはずの箇所が今度は逆方向に別の品を巻き込んで間違えます。
みっつ。直したら、実際に間違えていた実物をそのままテストに焼き込んでください。自分で作った例文でのテストは、現実よりいつも甘くなります。
明日やること
- 他の「分からない」で止まっている品にも、同じ読み落としが無いか品名を見直す
- ゴルフ以外の分野でも、同じ条件付きの読み取りが必要な品が無いか洗い出す
- 実物の言葉で組んだテストを、直しのたびに積み増していく
この連載は、ゼロから会社を立ち上げ、大きくしていく過程をそのまま書き残す記録です。 きれいごとだけでなく、迷いや反省も出していきます。上の「現在地」の数字が号を追うごとにどう変わっていくか、一緒に見届けてもらえたら嬉しいです。 国内フリマ仕入れ×eBay輸出の実録はブログ一覧から読めます。