初日で6件の提案を送った日——そして『手段』より『価値』を語ると決めた【創業日記 #2】

前回、これから触るのは『売上に近い2本』だけと決めました。①海外の良いものを日本へ(クラウドファンディング物販)、②日本の良いものを海外へ(作り手の作品を、うちのeBay輸出の仕組みに乗せて届ける)。②は新しい事業というより、これまで続けてきたeBay輸出の『仕入れの幅を広げる』動きだと捉えています。
今日はその2本で、実際に提案を送ってみた日です。合わせて6件。多いようで、実際にやってみると『送る前に見送った数』のほうがずっと多かった。今日の売上はまだ0円のまま。数字が動く前の、地面を耕した日として残しておきます。
| 今日の主眼 | 決めた2本のレーンで、実際に提案を送る |
|---|---|
| 今日の一言 | 見送りの連続で少し疲れたけど、送り切った達成感もある |
海外レーン:見送る基準を持たないと、時間がいくらあっても足りない
複数の海外クラウドファンディング案件を見て回りました。規制に引っかかりそうなもの、すでに競合が強すぎるもの、日本にもう上陸済みのもの、会社がすでに動いていなさそうなもの、作り手が未成年のもの——こういう観点で、ほとんどを見送りました。見送る基準がないと、良さそうに見えるものすべてに手を出しかけて時間が溶けます。
残った海外メーカー2社に、英語で提案を送りました。送った直後、1社はメールが届かず、調べてみると『会社が休眠中』だと分かりました。ウェブサイトを見ているだけでは分からなかったことです。送ってみて初めて分かることがある、という当たり前の事実を、今日はあらためて実感しました。
国内レーン:まず『何を売るか』を先に決めた
国内側は、送る前に『何を扱うか』の方針から考え直しました。どこにでも大量に並ぶ量産品は、結局は価格の勝負になる。それは自分たちが勝てる土俵ではないと判断し、避けることにしました。狙うのは『個人の作り手による、一点もの』です。
その方針で、まだ海外に出していない国内の陶芸作家を数名調べ、作品のどこを良いと感じたかを具体的に伝えたうえで、海外販売のお手伝いを提案するメッセージを送りました。数を打つのではなく、まず対象を絞ってから声をかける、という順番を守った1日でした。
気づき:送る前に、提案文を書き直した
今日いちばんの気づきはここです。最初に書いた提案文には、『どの売り場で売るか』という手段の名前を書いていました。でも送信する直前に、これは違うと思って書き直しました。
相手が本当に知りたいのは、手段の名前ではなく『自分にとって何が楽になるか』です。英語対応、国際発送、通関の書類、入金管理、お客様対応——こうした面倒はこちらが引き受けるので、作り手はこれまで通り作ることに集中できて、在庫リスクも負わない。手段を並べるより、相手が受け取る価値を語るほうが、誠実に伝わる。当たり前のようで、書いてみるまで気づけなかったことでした。
見送った数だけ、判断の基準が育つ
今日を振り返ると、実際に送った提案は6件でも、その裏で見送った候補のほうが多かったです。地味な作業ですが、この『見送る』を繰り返すことで、自分のなかに『何を選び、何を選ばないか』の基準が少しずつできてきている感覚があります。
売上はまだ0円のまま動いていません。でも、これは数字が動く前の準備というより、次に数字が動いたときにブレない土台を作る作業だと捉えています。返信が来るかどうかは相手次第。ここからは待つ時間も出てきます。
明日やること
- 送った提案の返信を待つ(返信率は低くて当たり前。一喜一憂しない)
- 無在庫の試験出品1号(新品・量産・即決)を出して在庫監視を実データで回す
- eBayで評価づくりの少額購入を始める
- 海外にまだ出していない個人の作り手を、引き続き探して声をかける
この連載は、ゼロから会社を立ち上げ、大きくしていく過程をそのまま書き残す記録です。 きれいごとだけでなく、迷いや反省も出していきます。上の「現在地」の数字が号を追うごとにどう変わっていくか、一緒に見届けてもらえたら嬉しいです。 国内フリマ仕入れ×eBay輸出の実録はブログ一覧から読めます。



