「いくらで売れるか」で絞ったら、予算が見えなくなった——仕入れ価格帯を仕入れ値で作り直した日【創業日記 #46】

現在地です——出品17点、売上7,437円、評価9、販路2つ(2026-08-19時点)。今日は、仕入れ予算15万円で回しはじめるにあたって、スキャン(仕入れ候補の検索)に価格帯の絞り込みを付けた話です。
帯は5つ用意しました。〜5,000円/5,000〜1万円/1〜2万円/2〜3万円/3万円〜。ここまでは順調でしたが、作っている途中でオーナーから大事な一言が入りました。「私が言ってるのは仕入れ金額のこと。販売金額じゃない」。
| 今日の主眼 | スキャンの価格帯フィルタを「売値」ではなく「仕入れ値」の軸で作り直す |
|---|---|
| 今日の一言 | 指摘されて初めて、自分が何を絞っていたのか気づいた気まずさ |
絞っていたのは「売値」だった——気づかないうちにズレていた軸
指摘を受けるまで、ツールは「いくらで売れるか」で絞る作りになりかけていました。値段の帯を作ると聞いて、自分の頭の中では自然と「売り場に並ぶ値段」を思い浮かべていたからです。
でもオーナーが管理したかったのは、手元にある仕入れ予算15万円をどう配分するか、でした。同じ「価格帯」という言葉でも、見ている場所が売り場と財布とで違っていたわけです。言葉が一致していたので、途中まで誰も気づきませんでした。
売値で絞ると、資金繰りが見えなくなる
売値で絞った場合に何が起きるかを、あとから整理しました。「5万円で売れる品」を条件にして探すと、その帯の候補ばかりが並びます。ただし、それぞれの品の仕入れ値はバラバラです。3,000円で仕入れられる品もあれば、2万円かかる品も同じ帯に混ざります。
つまり画面には「売れそうな品」は並ぶのに、「手元の15万円で、結局何品仕入れられるのか」が見えません。予算を管理するための道具なのに、予算に関する答えを一つも出せていなかったわけです。
仕入れ値で絞れば、資金繰りがそのまま画面に出る
軸を仕入れ値に変えると、意味が逆転しました。〜5,000円の帯で絞れば、「この帯の品を仕入れ続けた場合、15万円で何品仕込めるか」がその場で計算できます。5,000円なら単純計算で30品。実際にはばらつきがあるにせよ、目安が一発で出るようになりました。
同じ「価格帯フィルタ」という機能でも、軸をどちらに置くかで、道具が答えられる質問がまったく違います。売値の軸は「何が売れそうか」にしか答えず、仕入れ値の軸は「予算をどう配分するか」に答えます。今回欲しかったのは後者でした。
今日から使える形にすると
ひとつ。仕入れは売値からではなく、予算から逆算してください。「予算÷1品の仕入れ上限=仕込める品数」が、そのまま事業の回転数を決めます。売れそうな値段を先に見てしまうと、手元の資金で何ができるかが後回しになります。
ふたつ。最初は1品あたりの仕入れ額を小さく刻んでください。安い帯で数を回すほど、失敗1つあたりの授業料が安くなり、学べる回数が増えます。高い帯からいきなり数を絞ると、1回の失敗が重くなります。
みっつ。道具は自分の判断軸に合わせて作ってください。今回で言えば、判断軸は「仕入れ値」でした。既製の並び順(売値順など)に自分の判断を合わせにいくと、道具はもっともらしく動くのに、知りたかった答えは出ません。
明日やること
- 実際に〜5,000円帯で数品仕入れて、目安どおりの品数で回るか確かめる
- 帯ごとの仕入れ実績(何品仕込めたか)を記録して、次回の予算配分に活かす
この連載は、ゼロから会社を立ち上げ、大きくしていく過程をそのまま書き残す記録です。 きれいごとだけでなく、迷いや反省も出していきます。上の「現在地」の数字が号を追うごとにどう変わっていくか、一緒に見届けてもらえたら嬉しいです。 国内フリマ仕入れ×eBay輸出の実録はブログ一覧から読めます。



